といっても昭和の爆笑王のことではない。それはかつて三高と呼ばれていた「何か」だ。
三高とは、高収入、高学歴、高身長のこと。1980年代末のバブル全盛のころ、女性たちは結婚相手にこの三つの条件を求めたといわれる。もちろん、どんな時代であれ惚れてしまえばあばたもえくぼなわけであって、バブル期の女性がおしなべてそういう男性を追いかけていたわけではないと思う。高収入といったって、どれくらいの金額を高収入ととらえるかは人によってちがうだろうし。だから三高とは、ある意味「時代の雰囲気」とでもいうべきものであって、それをうまいこと言った!というコピーワークのようなものだったのだろう。
では、三平とはなにか。
それは、平均的な年収、平凡な外見、平穏な性格のことだそうだ。つまり、これがいまの時代の雰囲気を表しているということらしい。なんだかなあ。
でもね、女性がいう相手に求める平均的年収とは、682.6万円なんですと(結婚情報センター調べ)。ところが国税庁の民間給与実態調査によると日本人の平均年収は441万円らしい(2020年)。
日本の未婚率が高止まりするわけです。そして、少子化はますます進行すると。
人生100年時代、年収440万円、それでも結婚し子供を作り老後も安心して暮らせる社会。それを信じることができる説得力のある制度設計や政策立案が求められているということでしょう。